(日経産業新聞 2007年4月3日p.1)
カナダの業務用携帯端末メーカー、サイオン・テクロジックスの日本法人(東京・港、青木和男社長)は、 ICチップ を使った 動物 の識別管理システムを発売する。読み取り装置とチップが数十センチメートル離れていても情報の読み取りが可能で、読み取り作業が容易にできる。従来のシステムで使う周波数は水に弱く、情報を読み取りにくい場合があった。
新システムは 5 月に発売する。畜産品のトレーサビリティー(生産履歴の追跡)の管理などに利用する。チップは 2 ミリメートル四方で長さ 2 センチメートルと超小型で、使用する電波は 135 キロヘルツ以下の水分に強い周波数。 動物 の首筋に直接埋め込んだり、排せつされないケースに入れてのみ込ませ、胃にとどめたりする。
そのチップの情報をサイオンが開発した専用の読み取り端末を使って読み取る仕組み。 135 キロヘルツ以下のチップは携帯端末で読み取ることが難しかったが、読み取りセンサーの感度を高めたことで克服した。
動物 の識別管理に使うチップは現在 13.56 メガヘルツのチップを使うのが一般的。安価な半面 動物 の体の水分で電波が弱くなる。 動物 の管理に使う際、読み取り端末をタグに密接する必要があり、 動物 が少しでも動くと情報を読み取れない場合があったという。
販売価格は携帯端末 1 台とチップ十個、管理ソフトもセットで 20 万円程度を想定。販売は ICチップ を使って遺伝子解析などを手掛ける ダーウィン ( 茨城県つくば市 )が手掛ける。販売に当たりサイオン日本法人は約 1 億円を出資し、ダーウィン株の約 25 %分を保有した。夏には、サイオンのグループ会社を通じて中国でも販売を予定。年内に 3 千台(端末ベース)の販売を目指す。

【写真】使用する電波は135キロヘルツ以下の水分に強い周波数
日経産業新聞